介護職のキャリアアップと転職

介護職が人気の職業である理由の一つに、キャリアアップシステムが明確という点がある。介護職でキャリアアップをするには、介護資格の取得が必須だ。最初に目指す介護資格は、介護職員初任者研修資と介護職員実務者研修資格だ。この二つに共通している点は、資格取得のための特別な制限が設けられていないという点だ。そのため、介護業界未経験者や介護資格無資格者がいきなり取得を目指すことができる。特に、実務者研修資格は介護業界のキャリアパスに重要な介護資格で、実務者研修資格修了者で実務経験が3年以上に達した人は介護福祉士資格の受験資格を得ることができる。介護福祉士になると現場リーダー的な存在となり、高齢者に対して介護サービスの提供をするだけではなく、現場スタッフの教育や育成などの業務にも携わることになる。

そして、介護福祉士として5年以上実務経験を積んだ人は、介護業界最高峰の資格であるケアマネジャー資格の受験資格を得ることができる。ケアマネジャーになるとこれまでとはガラリと業務内容が変わり、ケアプランの作成や各関係施設との連携業務などデスクワークがメインとなる。このように上位の介護資格の取得とともに業務内容も変わり、キャリアアップにも繋がる。また、上位の介護資格の取得は介護業界での転職にも役立つ。実務者研修資格以上の介護資格を取得していればサービス提供責任者になれるなど、ライバルに差をつけ、転職活動を有利に進めることができるようになるのだ。